あなたの睡眠時間はどのくらいですか?
総務省の調査によると 、日本人の全年齢の平均睡眠時間は女性が7時間36分、男性が7時間49分。しかし働き盛りにさしかかった35~39歳では、女性が7時間22分、男性が7時間24分と短くなってきます。なかでも最も睡眠時間が短いのが男女とも45~49歳。この年齢層では女性が6時間48分、男性が7時間18分とかなり睡眠時間が短いことがわかります。
人は睡眠不足がつづくと、イライラして怒りっぽくなってしまいます。20代の健康な若者を対象に、「8時間睡眠を5日間つづけたあと」と、「4時間睡眠を5日間つづけたあと」で、さまざまな表情の人の画像を見せて脳活動の様子を調べる実験結果がおもしろかったので紹介します。
≪実験結果≫
4時間睡眠を5日間つづけたあと、恐怖や怒りなど不快な表情を見ると、気分を悪くしたり、不安になったりしやすい
脳には、感情が暴走しないようにブレーキをかける、前帯状皮質と扁桃体があります。しかし、睡眠不足の状態では、それらのブレーキがかかりにくくなることが明らかになったのです。
周囲の人のちょっとした言動がやたらと気に障ってイライラしてしまうときは、睡眠が足りていないからかもしれません。たった2日間程度の睡眠不足でも、ブレーキがかかりにくくなる変化がみられたとの報告もあります。
また、ノルウェー科学技術大学の研究報告(2020年)によると、睡眠を減らすと、翌朝のポジティブな気持ちが減少してしまうこともわかりました。
ポジティブな感情が失われることは、うつ病など多くの心の健康にもかかわります。
質のよい睡眠は、イライラを抱えこませず、気持ちを前向きにさせてくれる、よりよい生活に欠かせない存在なのです。
質のよい睡眠とは?
質の良い睡眠とは、ずばり「 身体も心(脳)もしっかり休息できる睡眠 」です。 睡眠の質には、時間以外にその深さも影響します。 レム睡眠、ノンレム睡眠という言葉をご存知の方も多いと思います。 レム睡眠 (Rapid eye movement)は浅い眠りで、身体は休息できていても、脳は活発に動いている状態で、 このタイミングに目覚めるとすっきりと目覚められます 。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大切なのでもう一度言います。質の良い睡眠には、睡眠時間だけでなく、その深さも関係します。
質の良い睡眠は健康生活の基本です。まずは自分の睡眠の状態を知り、自分に合った環境を考えることで、より良い睡眠を目指しましょう。
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